http://www.tokyo-sports.co.jp/entame/entertainment/354319/
ここのところフジテレビが厳しいという報道がよくある。色々な理由はあると思うのが個人的に思っているのはかつてフジテレビが得意としていた東京から発信される憧れの世界観を支持していた最大派閥「ミーハー」が激減しているのではないだろうかということだ。かつて名コラムニストナンシー関が「日本人の気質はミーハー,ヤンキー,オタクである」と喝破したが,まさにヤンキーは地方でマイルドヤンキーとして増殖し,彼らはもはや東京に憧れるようなコンテンツには興味無く,イオンモールで発見されるコンテンツで十分満足している。一方すっかり市民権を得たオタクも増殖し,アキバ系だけでなくかつてのミーハー代名詞であるジャニーズファンまでいつまでも卒業することなくオタク化している。フジテレビはジャニーズのカウコン中継終了で彼女たちまで敵にしようとしているのかも知れない。例えば前クールの沢尻エリカの「ファーストクラス」は東京でキャリア志向の女子のマウンティングな戦いを描き,東京のセンスある女子達には話題性は抜群だった。でも視聴率で勝ったのは全国区な無難な番組作りがとてもうまい日テレの「今日は会社休みます」だった。個人的にはリーガルハイもファーストクラスも面白いし,ちょっと前の石原さとみの月9の「失恋ショコラティエ」も昔だったら日本中から支持されたろうが,もはや東京のリア充丸出しの恋愛物語なんかしらけられて支持されない。かつてのミーハーに代表されるモノカルチャーな日本社会は終わりつつあり米国のようにセグメント化された社会になるなか,ドン底ならいっそのこと視聴率から視聴質にさっさと切り替えて可処分所得高い層向けのターゲティングに切り替えるいいタイミングかも知れない。料理の鉄人のような自分が一生行かないかも知れないレストラン同士の戦いがエンターティメントになったことこそが東京の憧れコンテンツの象徴だろう。第二期がぼろぼろだったのもよくわかる。それよりも川越シェフのようにその人の料理よりもタレント性があり,その人がファーストフォードやファミレスの料理を批評するコンテンツの方が全国区のマイルドヤンキーには支持される。個人的にはもうフジテレビには思いっきりお嬢様おぼっちゃん,都市部のバブル世代,ベンチャー業界,キャリアウーマンあたりにターゲット絞るぐらいの割り切りで挑んで欲しい。ネットとの融合も一番できるはず。まず女子アナから親近感タイプは排除して,お嬢様かゴールドマンサックスにいるような美貌&頭の回転速い女子の無理目路線に絞る。ニュースは教養無いとついていけない高飛車路線。当然ブロガー達出しまくりで激論。情報番組は歌舞伎役者,二世ぼんぼん,インテリ層あたりが出演するかつてのワーズワースの冒険的なコンテンツやテレ東のガイアの夜明けをカノッサの屈辱的にアレンジしたものも個人的には是非。視聴率的にはしんどいかもだけど,辛抱していればそのうちスポンサーのテレビの使い方が確実に変わるからついてきてくるはず。