4/17にダイソン表参道店がオープンしたというので,早速行って見た。確かにアップルストアを彷彿とさせる洗練されたデザインでダイソンの世界観を伝える工夫が随所に見られた。分解された掃除機や実際に体験できるスペースもあり,様々なゴミを吸い取ることを試すことができる。

しかしイギリスのメーカーが一番売れている米国ではなく日本市場に最初の直営店を出す意味は今後の日本にとっては重要な意味を持つ。ダイソンは初期の頃から日本の顧客からの様々な改善・改良の声を重視してきた。あれほど巨大だった筐体がここまで小型軽量化されたのも日本市場を強く意識した結果だそうだ。

注目のまもなく登場予定のダイソンのお掃除ロボット

少子高齢化が進み,市場としての魅力が落ちていく日本市場を見限り撤退したり,縮小する外資系企業も少ないない。元々日本の商品を輸入販売することからスタートした某大手世界スポーツ用品メーカーの日本担当者も若者が多い南米やアジアが優先になり,日本からの要望の優先順位はとても低いと嘆いていた。

売上だけ見れば日本市場は確かに魅力は薄れていくだろう,しかし日本の厳しい顧客の要求に応え続けることは商品開発力を高めるには役に立つ,高齢化への対応力を身に付けるにも恰好の市場となる。

このコラムでも書いたが,アップル,ブルーボトルコーヒー,アマンリゾーツ,ジョエルロブションなど日本のおもてなし力をヒントにしたグローバル企業は多い。アップルの研究開発拠点が横浜にできることも無関係ではないだろう。そう考えれば今後日本市場は世界中の企業のテストマーケティングや商品開発,研究開発拠点としての存在感を高めることが重要だ。訪日外国人が増えればその効果はますます相乗効果を高める。ただし,そのためには新しいテクノロジーなどを次々と試せる先進的な市場として積極的な規制緩和なども不可欠だ。市場の大きさで勝てない以上戦略的なポジションを取りに行くことが大事だが,それが十分可能であることをダイソンの店先の狛犬になった掃除機達が教えてくれていると感じるのは私だけではないだろう。

店舗の前に狛犬のように鎮座する掃除機像

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