セブン&アイへの反撃を開始するローソンと楽天の提携

今日の新聞紙面はセブン&アイとファーストリテイリングの提携が大きな見だしになっているが,日経BPのリークとして流れたこちらのニュースのインパクトも大きい。

何よりもポイントビジネスの提携はこれまで,基本的に一加盟店店がひとつの共通ポイントを使うという慣習で来た流れを一気に破壊する。しかもローソンはPontaを発行するロイヤリティマーケティングの中心企業である。

ポイントビジネスを巡る激しい動き

伏線はいつくもあった。まず楽天がリアルな共通ポイントに参入した時に組んだサークルK・サンクスはファミマとの経営統合を控えており,楽天ポイントからTポイントへの変更が予想されている。楽天としては共通ポイントの中でも重要なコンビニがポプラだけでは寂しい。何としてでも大手と組みたかったと言えるだろう。

もうひとつはローソンのdocomoとの提携だ。これによりDCMX利用でdocomoポイントが発行されるサービスを開始しており,すでにひとつのポイントだけというPonta独占から併用戦略へと切り替えを進めている。楽天の戦略としては併用歓迎なのだろう。それにより,すでにPontaやTポイント加盟店への楽天ポイントへの併用をどんどん進めていきたい考えだと思われ,今回はその一歩として非常にインパクトのある提携になる。

Pontaのロイヤリティマーケティング自体もリクルートポイントとの統合も発表しておりローソンへの過度の依存からの脱却の動きもある。

いずれにしても共通ポイントはオムニチャネル時代を迎え,大きな転換点に来ていることは間違い無い。新しい戦国時代への向かいつつあるのだろう。近々連載コラムの中でのテーマとして取り上げてみたい。

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